《英語で冗談を言う…英語をほめられたら、ヘタということ》
【世界旅行者は韓国人の若者と靖国問題を英語で語った@アンジュナビーチ/ゴア/インド】
僕はモルモン教の聖地、ユタ州のソルトレイクシティのモルモン教寺院を見学しに行った事がある。
各国語の案内の人がいて無料の寺院内ツアーがあった。
案内所で、日本語の案内人を待っている時、案内所のおばさんと(英語で)自然と僕の世界一周旅行や聖地エルサレムの話になる。
いろいろ答えていると、受付にいた年配の上品な女性が「あなたは本当に英語が上手ですね!アメリカで育ったの?」と聞く。
「いえ英語は、日本で勉強したんです」と答える。
「じゃあ、あなたの英語の先生はすごく優秀だったのねっ!」と驚く。
そこで僕は言った。
「いえ、僕の英語の先生は、そんなによくなかったんですよ」
不思議そうな顔をしたので、僕は付け加えた。
「優秀だったのは、先生じゃなくて、僕の頭なんです(爆笑)♪」
まあ、こういう冗談が英語でするするっと出てくるのが、英語だけではなくて、英国風のユーモアまでロンドンで勉強した世界旅行者のすごい所だ。
ロンドンで取った「ケンブリッジ大学英語検定試験特級(CPE)」ばかりでなく、僕はもちろん英検一級も英語の通訳案内業(ガイド)資格も持っている。
ということは、日本人としては、英語は上手な方になるのだろう。
ただ、自分でよく分かっているのだが、僕の英語は、そんなにたいしたことはない。
ところが、たいしたことはないのに、英語に自信はある。
その自信の寄って来たるところは、「日本人は、本当には英語はうまくならない」とわかってしまったからだ。
昭和天皇が亡くなられた時、僕はロサンジェルスにいて、中南米に下る準備をしていた。
昭和が終わるというので、確かCBSで日本からの特集レポートが連日放送されていた。
その中で日本の著名人が英語のインタビューに英語で答えていたのを見た。
ほとんどがアメリカの大学や大学院卒業で、大学で教えたり、国際機関に勤めていたり、日本では米国通、国際派と言われている人たちだ。
ところが、その人たちの英語が猛烈にひどかった。
それで僕は「なーんだ、日本人の英語はこの程度でいいんだ!」と悟ってしまったんだ。
それ以来、安心してしまって、自分の英語のレベルが低くても気にならなくなったんだね。
だから、僕の英語がまずくても、それは僕のせいじゃなくて、他の日本人のせいなんだから、勘弁して欲しい。
正直、日本人の英語は上達するにも限界があって、どんなに勉強してもたいしたものにはならない。
外人と付き合う日本女性だけは、ペラペラっと外人のような英語を話すが、それは発音とイントネーションがあちら風なだけで、内容は全くない。
日本人でも世界各地で「英語が上手ですね」と言われることがあるが、それは「下手な割には」という留保条件が付いている。
誉められても信じて舞い上がっては駄目だ。
しかし、それに対して適当に冗談で返せると、英語が上手というだけではなくて「気がきいている」と思われる。
もちろんその方が、ずっと大切なんだよ。
でも、気が利いていると思われるためには、もともとの頭が良くないと無理で、それは努力しても身に着くものじゃないけどね(笑)。
この話 http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20060428